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編集後記

2011年10月

TSC計測分析技術交流広場をご訪問頂いた皆様へ

3.11の東日本大震災から早や半年が経ちましたが、被災された皆様にはまだまだ厳しい道のりを歩かれている方も多くおられることと思います。一刻も早く復旧・復興され、明るい未来に向かって、希望を持って元気良く進んで行かれることをお祈りするばかりです。

我々は、自然が与えたこの試練の中で、多くのことを感じ、学んだと思います。ピーク電力削減のために多方面で色々な努力が行われ、この夏は予期せぬBlack-outと言う事態は避けられましたが、一方夜の屋外の照明を落とすことによって、今更ながらに夜空の星の多さに気づかれた方もおられるのではないでしょうか?人の感性は、星空を眺めていると地球が自転していることを感じられるほどの繊細さを持っていると言われます。また、イトカワの持ち帰った30~100ミクロンの微粒子の分析が進められており、宇宙の誕生にまつわる情報が得られると言います。微細なものを計測分析する技術と人の繊細な感性との連携が、夢を膨らませていきます。

日常の人の視点では見えないものを見えるようにするすることは、科学技術を進化させ、産業のベース技術力を高めるとともに、上記したように夢を膨らませることにつながっていくと確信しています。今は非常に残念な状況ですが、私たちの生活の中で計測することのなかった放射線に関心が高まり、見えない放射線を測定して数値化し、見えるようにすることによって人々は困難な状況に対処する方策を考えて行こうとしています。

編集後記2011年10月

ナノエレクトロニクス計測・分析技術研究会(略称:ナノエレ分析研究会)では非常に微小なものを低ダメージで詳細に観ることのできるツールとして産総研ナノデバイスセンターの保有している「Heイオン顕微鏡」の、研究会会員向けの見学会(写真)を開催しました。非常に多くの会員の方にご参加頂き、有意義な半日をお過ごし頂けたのではないかと考えております。

これからもナノエレクトロニクスや半導体デバイスの関連する幅広い分野に係られておられる方々と計測分析技術に係る情報を共有して行けるように努めて行きたいと考えています。皆さんとの連携の輪が日本の産業技術力を高めていくものと信じています。本ホームページ及びナノエレ分析研究会が、そのための一助となれば、編集委員会としてこの上の喜びはありません。皆様のご意見、コメントをお待ちしております。

HP編集委員

過去の編集後記

編集後記執筆者一覧(50音順)(所属は執筆当時)

  • 井上 靖朗 独立行政法人 産業技術総合研究所
  • 小池 正記 独立行政法人 産業技術総合研究所
  • 嶋崎 綾子 株式会社 東芝
  • 高野 史好 独立行政法人 産業技術総合研究所
  • 多田 哲也 独立行政法人 産業技術総合研究所
  • 中村 誠 株式会社 富士通研究所
  • 畑 良文 パナソニック・タワージャズセミコンダクター 株式会社
  • 服部 信美 ルネサスエレクトロニクス 株式会社
  • 宮武 久和 独立行政法人 産業技術総合研究所
  • 渡辺 雄一 オン・セミコンダクター