( B2 ) プローブ:磁場、分析対象:組成・不純物

分析手法 略号 分析原理 得られる情報 分析感度・スペック 適用例
電子スピン共鳴分析法
(Electron Spin Resonance)/
電子常磁性共鳴分析法
(Electron Paramagnetic Resonance)
ESR, EPR 不対電子を持った物質に磁場を加えた時の生じる2つのスピンエネルギー準位間に相当するマイクロ波を外部から加えることで得られる共鳴現象が電子スピン共鳴(ESR)であり、このエネルギーの吸収・放出量を外部磁場に対して検知することでESRスペクトルを得る ・不対電子を持った物質の分子構造情報
・ラジカルなどの不対電子または自由電子を持つ化学種の分子構造情報と定量
・不対電子または自由電子を持つ化学種の分子運動の速度
マイクロ波周波数:9.8GHz(Xバンド)
外部磁場:0.01~800mT
測定温度:4.2~600K(-268.95~326.85℃) (温度変化測定も可能)
紫外線照射による測定可能
・活性酸素種の同定・定量や抗酸化性物質の活性酸素消去能力(抗酸化能)評価
・ラジカル反応や光化学反応における反応中間体の同定
・Cu(II)やMn(II)など特定の遷移金属の定量
・シリコンウエハ中のPの定量
・シリコンウエハ上の薄膜中および界面の欠陥の定量
固体核磁気共鳴法
(Solid-state Nuclear Magnetic Resonance Spectroscopy)
Solid-state
NMR
試料を外部磁場下に置くことで原子核に生じるエネルギー準位間での励起を起こし、スペクトルを観測する ・化学構造分析(定性)
・組成分析
感度:~mol%
核種によって異なる
試料量:数mg~数百mg
・Low-k膜の組成分析
・LEDの劣化解析
・DLC(Diamond Like Carbon)膜の組成分析(sp2・sp3の割合)
・レジスト構造解析